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「よってくべ」店主 竹内 雅美さん

659person.jpg人は意識する、しないにかかわらず、
誰もが心のどこかで
人のぬくもりを求めているものではないだろうか。
人が集まるところに対話の花が咲き、
そしてそこに心の交流が生まれる・・・。

投稿日時:2010/03/24

手話との出会い
 新取手の住宅地の一角にあるサロン「よってくべ」。茨城弁のなんともユニークなネーミングのこの店は2月1日にオープンし、コーヒーや紅茶などを提供している。「保健所の担当者から『本当にこの名前でいいんですか?』と念を押されたんですよ」と笑うのは店主の竹内雅美さん。この地に住んで42年という竹内さんは手話や指点字などをたしなみ、手話サークルなどの活動にも参加している。
 おおらかで朗らかな竹内さんだが、平成8年にご主人を亡くし半年ほど経った頃に、家から出られない日々が続いたという。仲良く散歩している夫婦を見るだけで、なんともいえない感情が込み上げてくるのを抑えることができない毎日。心配した友人が、なんとか外に連れ出そうと誘ってくれたのが取手市の福祉講座だった。初めて体験する手話。「この講座で癒されて感動して、すっかり手話にはまってしまいました」。その後「手話サークルことのは」(S49年発足・現会員35名)に出会い活動に参加。平成12年には都内の手話専門学校に入学し、猛勉強の末、難関の手話通訳士資格も取得した。

違うことを認め合う
 自分の子どもたちが参加していたボランティア活動がきっかけで、障がいを持つ人たちと知り合い、交流を深めてきたという竹内さん。「障がいがあるって、大多数の人と少しだけ違うってことだと思うんですね。違うものを持っているからって特別扱いしちゃいけないと思っています。自分が楽しいから活動しているだけのことで、それをボランティアと言われることにもちょっと抵抗があるんです」。確かに、聴覚障がい者と手話でコミュニケーションを取る竹内さんの、くるくるとよく変化する表情は「自分も楽しんでいる」という喜びにあふれている。
 世界で最も高齢化のスピードが速い日本。竹内さんは淋しいお年寄りが多くなったと実感するという。「わたし自身も亡くなった母に、そんな思いをさせてしまったのではないか、主人に対しても闘病中の選択が本当に正しかったのか、いろんな反省や後悔があるんです」。家から出かけて、ちょっと立ち寄れる場所があったら嬉しいのでは、そんな思いが「よってくべ」オープンへの大きな一歩になったと語る竹内さん。
「よってくべ」 お客様と一緒に 障がいのある人もない人も、お年寄りも若い人も、淋しい人も淋しくない人も、たまたまそこに居合わせた人たちが、お互いを認め合いながら、好きなように自由に過ごせる場所。それがサロン「よってくべ」のコンセプト。話を聴いてもらうもよし、ひとり静かに読書をするもよし。「手話のできるおばちゃんがいつでも待ってます」と、ドアを開ければどこまでも明るい竹内さんの笑顔が迎えてくれることだろう。


■プロフィール
竹内 雅美 Masami Takeuchi
・「よってくべ」店主
・手話通訳士
・手話塾主宰
・手話サークル「ことのは」会員
・NPO「活きる」会員
・茨城盲ろう者友の会事務局員

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