JOYFUL-2守谷店 額装ブロック長 中山 広行さん

思い出の品を飾ってみませんか

「素材とアイデアが響きあうアート&クラフトショップ」JOYFUL-2の額装部門を担当している中山さん。お客さんの作品や思い出の品々を"魅せる"額装を提案している。なにげないポスターや子どもが描いた絵も「アート」に変えてしまう額装の魅力を語ってもらった。

お客さんとの会話から作品に合った額装を提案

ズラリと並んだ画材用品や書道用品、レザークラフトやビーズアクセサリー、フラワーアレンジなどに使われる素材や道具など、JOYFUL-2ではモノづくりのために必要なありとあらゆるものが揃う。手作りに興味がない人でも何か作ってみたい気にさせられる、圧倒的な品揃えだ。
そのような売り場の一角にある額装コーナー。絵や書道、写真などを入れて額装するための多種多様な額縁が並び、既成の額縁に入らないものや自分では額装できないものなどは、オーダーメイドで作ってもらうこともできる。中山さんは入社以来、額装コーナーを担当して9年目。水彩や油彩、写真など、自分の作品を持って来るお客さんに、作品に合った額装を提案している。
額装の素材は主に二つ。マット台紙と呼ばれる窓抜きをした厚さ2㎜くらいのボードと額縁だ。作品はマット台紙に固定してから額縁に入れる。こうすることで作品の見栄えが良くなるだけでなく、作品が額の表面に直接触れず、マット台紙の調湿効果もあって作品の保存性が格段に上がるという。たくさんの種類があるマット台紙と額縁から、作品にもっとも合ったものを選んでいく中山さん。常に心がけているのが、「お客様が先生。お客様と会話をすること」。入社当初に言われた先輩からのアドバイスだ。「家に飾るのか、展覧会に出すのか。家に飾るなら部屋のインテリアや壁紙はどのようなものか。作品はどのように描かれたものかなど、お客さんとの会話の中から、その作品にふさわしい額装が見えてきます。お客さんの好みを考慮しつつ、自分の考えを提案させていただき、後に『この前のとても良かったよ』などと言っていただけるのがとても嬉しい。展覧会で賞をとった話などを伺うと、お客さんの作品に関わって自分も入賞の一助となれたようで一緒に喜んでしまいます」。

額装も作品の一部 作品をより引き立たせる額装を

売り場に立つ同僚たちは美術大学を出たり、専門学校で学んだり、美術の専門知識を持つ人も多い中、中山さんは文学部出身、ワンダーフォーゲル部という異色の経歴をもつ。北欧文学を学び、北欧のモダンやアンティーク家具の販売などができればと入社したところ、配属されたのが額装部門だったという。「最初は油絵具とアクリル絵の具の違いもわからなかった」と笑い、額装についても初めて知ることばかりで戸惑うことも多かったというが、次第に「入れ方には正解がない」額装の魅力にはまった。「ベストな額装を提案するためには経験と発想力が必要」と、ファッション誌などでセンスを磨く。「マット台紙と額縁を組み合わせることは、洋服のコーディネイトと同じ。色の組み合わせとかが参考になります」。
「額装も作品の一部」と語る中山さん。飲食店やホテル、美術館などに飾られている作品も、最初に目がいくのは額装。額装も含めて作品として眺め、作品と額装がマッチしているかが気になってしまうそうだ。作品をより引き立てている額装もあれば、額装を替えればもっと作品が映えるのにと思う額装も。それくらい額装は脇役ながら重要で、「額装が作品の良し悪しを決めることもある」とかつて先輩に言われた言葉を、常に心に留めている。
客の好みがそれぞれなら、提案するスタッフにも好みがある。中山さんは「あまり色のないシンプルなものが好き」で、モノクロ写真や銅版画などに惹かれるという。「自分がすすめたものが作品とドンピシャに合うと嬉しい」と語り、自分(中山さん)に頼んでよかった、また自分に頼みたいと思ってもらえるようになりたいと、真剣にお客さんと向きあっている。

思いでの品々を何でも額装します

様々なスポーツ用品用の額

様々なスポーツ用品用の額

額装を頼まれるのは絵や書道、写真などばかりではない。刺繍や切り絵、手ぬぐいなどの他に、スポーツ選手のユニフォーム、グローブやボール、ラケット、絵皿などの立体のものもあり、どうやって固定するか頭を悩ますこともしばしばだそうだ。「有名選手のサイン入りのものなどはテンションが上がります(笑)」と楽しみもあるが、中には困ったものも。さまざまなものを額装してきた中で、もっとも「困ったもの」がヘビの抜け殻。形が崩れないようにするためのアイデアを考え、アクリル板を抜け殻の形に曲げて、その上に置くようにして額に入れたそうだ。
また代々受け継がれてきて傷みが進んだ年代物の掛け軸や絵など、取り扱いに気を遣う物もある。故人の万年筆と写真を一緒に額装してほしいなどの要望もあり、家族の歴史や思い出を作品にする作業であることを実感することもあるという。常総市の水害被害で被災した方からは、濡れてしまった掛け軸や額縁の修復も頼まれた。染み抜きなどは薬品を使うため、水でにじんでしまう作品は難しいが、油絵などの汚れは落とすことが可能だという。「その人にとって大切で飾っておきたい物だから、できるだけきれいにして差し上げたい」と、思い出の品を再び蘇らせるべく手を尽くしている。

足を運んでくれたお客さんに満足していただくために

「誰かの役に立てているか」をいつも心に留めていると中山さん。額装は物を売るだけの仕事ではない。作家と共同で良い作品を作ろうとする作業、家族の思い出を形にして残す作業、それが自分の役割だと考えている。「今の時代、額は通販で買って自分で入れることもできます。でもここに来るお客さんはわざわざ足を運んでくれている。そんなお客さんに満足して帰ってもらえるよう、ベストを尽くして対応していきたい。ここでしか出来ない額装をしたいと思っています」と語り、プロとしての誇りを感じる。

子供の描いた絵も、スマートフォンで撮った写真も、初めて書いた書道も額縁に入れればアートに変身する。しまいこんでいれば誰の目に触れることもない作品も、部屋に飾れば家族で共有することができる。展覧会などで、絵や書を見る機会があれば、ぜひ額装の美しさにも目を向けてみて欲しい。「どんな物でも額装します。まずは相談してください。家で眠っている思い出の品をきれいに飾ってみませんか」と中山さん。

プロフィール

JOYFUL-2守谷店 額装ブロック長 中山 広行さん [Hiroyuki Nakayama]

1984年生まれ。
2006年に㈱ホンダ産業に入社し、JOYFUL-2の新田店(群馬県)、瑞穂店(東京都)、幸手店(埼玉県)を経て4月より守谷店勤務。
入社以来額装部門を担当。


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